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新年のあいさつ

福祉保育労大阪地方本部 執行委員長 多久和 令一

社会保障・社会福祉の根幹にかかわる動きが開始される年

 2013年、明けましておめでとうございます。

 昨年暮れ、総選挙がおこなわれ民主党政権から自民党政権へ政権交代しました。しかし、政策の方向を規定する自民・公明、民主の三党は昨年8月に社会保障制度改革推進法を成立させ、その主要テーマの年金、医療、介護、少子化対策について話し合い、今年夏までに改革案を取りまとめることが決まっています。

 社会保障制度改革推進法は憲法25条の国民の生存権と国の義務を否定し、「国民が自立した生活が営めることができるよう、家族相互、国民相互の助け会いの仕組みを通じてその実現を支援していく」と規定し、自助と自己責任を原則に、助け合いによって支援することを社会保障の基本にする考えを定めました。また社会保障財源の「公費負担の費用は、消費税収(国・地方)を主要な財源とする」という枠をはめ、国民に「消費税の増税か社会保障の抑制か」の二者択一を迫る内容になっています。そして医療、年金、介護保険制度では、「負担の増大を抑制」するため給付の「重点化」の名による削減をおしすすめようとしています。また、少子化対策では、保育に市場化を持ちこむ子ども・子育て新システム」の具体化に向けて動き出しています。

 まさに社会保障・社会福祉の根幹にかかかる動きが開始される年が幕を開けました。利用者や家族、関係者はもとより国民との共同を広げ権利としての社会保障・社会福祉を守るため、ともに奮闘しましょう。