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変化をチャンスに! '10春闘をすべての職場で


 福祉保育労大阪池本は、2010年春闘統一要求で「すべての福祉労働者に、一律月額4万円の賃金引き上げ」を提起した。民主党は昨年の総選挙で「介護労働者の4万円賃上げ」を公式に掲げたが、低賃金・人材不足であえいでいるのは介護現場のみではなく、すべての福祉・保育現場に共通している。

 「統一要求」は文字通り「全職場で統一した要求を掲げ、実現に向け行動を統一してたたかう」ことであり、未組織も合めた福祉分野全体の「全国的に到達すべき、賃金・労働条件の改善指標」である。

 規制緩和・制度破壊が進む中、そのしわ寄せが福祉労働者に押しつけられ、「施設建設」や「事業拡大」のために人件費を抑制することが一般化しているといっても過言では
ない。

 福祉を食い物にする 「営利企業との競争に負けないために」と人件費の削減をすすめ、自治体からの「委託」を受けるための安上がり競争が広がっている。「安上がり」を競う結果、保育制度改悪や民営化の□実とされる悪循環を生み、利用者処遇の後退と福祉労働者の生活破壊が進んでいる。とくに非正規労働者の働き方は、以前の臨時・補助的な労働からまさしく現場の中心的な労働になりながらもフルタイムで働いても到底生活できない」実態が蔓延している。

 ともすれば個々の職場では「制度内の運営だから」「経営者が悪いわけではない」と労働者自身が要求を控えてしまうこともあるが、あくまで個々の職場の「要求実現可能性」がどうかに関わりなく、経営者に対して「4万円貨上げ」の必要性を認めさせ、運営費や報酬単価の引き上げの際には必ず賃金の引き上げを約束させよう。

 「全ての福祉労働者の4万円貨上げ」を、福祉人材確保運動と同様に社会的にアピールし、国民要求にまで押し上げ、国・自治体の責任で早期に実現させるためにも、私たちがためらうことなく、全ての職場で統一要求を提出してたたかうことが求められている。

 '10春闘にすべての職場で立ち上がろう!