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"たたかう"労働組合とはどういう事なのか

大阪社保協のしらべで、高齢者が区役所に相談にきた件数は、6月の一月だけで12万4千人だという。

05年10月1日現在、大阪市の人口は以下のとおりである。世帯数1,242,489世帯、人口2,628,776人、65歳以上の高齢者444,740人(人口比17.0%)、60歳以上618,737人(同23.5%)。

高齢者が何のために区役所の相談窓口にきているか。それは06年度から始まった市民税・府税の高齢者控除の廃止で、これまで年収125万円以下の非課税世帯に対し、最低でも市民税1千円・府税3百円の負担増となったことである。減免税の廃止による負担増は、すべて国民健康保険料や介護保険料の引き上げに連動する。最低年間1万5千6百円の市・府税負担増は、国民健康保険料と介護保険料の引き上げをプラスするのである。

年間125万円の収入は、月額にすれば10万円たらずである。このような低額者から、税や保険料を絞りとり、さらには通院や介護の自己負担がもとめられる。高齢になれば、病院に通う回数が増え、介護を必要するのは当然である。

土日閉庁の6月の22日間に区役所を訪れた12万4千人は、相談ごとが税や保険料問題なのだから、人数ではなく世帯数でみなければならない。世帯数でみるなら、何と高齢者5世帯に1世帯、2割となるという。

高齢者の区役所窓口相談は、これはもう一揆の手前である。この切なる願いをたたかいのエネルギーに変え、時代をきり開く運動にしていくために労働組
合は今なにをすべきな-のか。不安定雇用に悩む若者と、高齢者の生活不安をどうやって結びつけるか。

『たたかってこそ明日がある』という心と哲学をもった運動を、今の時代だからこそ労働組合運動は強く求められている。自分のことだけや組織された者だけの既得権守りの労働組合運動から、社会不正義や不条理とたたかう労働組合運動に転化発展させ、たたかう労働運動をつくろうではないか。