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労働運動を活性化させ悪政の転換を

大阪地方本部の定期大会を終え、03年9月〜04年8月までの運動方針を満場一致で決めた。この年度は、「選挙にはじまり選挙でおわる」ことを確認しあい、労働運動が政治の課題にどのように切り込んでいくのか議論された。
いっそうの深刻さをます不況は、何も自然現象ではない。政府の不良債権処理や国民負担だけを強いる医療や福祉などの社会保障制度の大改悪は、国民の購買力を冷えこませ、消費不況として景気を悪くさせるばかりである。さらに社会福祉拡充の国民要求は、深刻な不況と将来生活不安のもとで広がるばかりである。
社会福祉・社会保障制度をどのようにしていくのかは、まさに政治の課題である。先ごろ連合が「外側から見ての日本の労働組合の現状評価と改革への提言」を求めた連合評価委員会(座長・中坊公平)は、改革の視点と方向性の中で「税・社会保障制度の決定への労働組合の積極的関与を」と、労働運動の重要課題として提言している。その論点は、労働者の生計費・賃金について、「『働きに見合った処遇』を得るためには、年功型賃金から職務型・職種型賃金への移行を働くものの視点に立って実現させる事が重要である。それと同時に、生活の視点に立って、生活を保障する全国一律のミニマム基準について、社会保障制度等との関連も含めて検討・・・」と、していることである。
税・社会保障制度への関与は、政治への関与そのものである。社会福祉の諸制度が根本から破壊される今日、私たちはこれまで公的福祉制度の拡充と確立を運動の基調としてきた。この要求を実現するためには、根底から制度を破壊する今日の悪政を転換することなしに実現することはできない。
これほど生活の困難さを余儀なくされ、政治の責任が明白にもかかわらず、なぜマスコミは小泉高支持を宣伝するのであろう。選挙のたびごとに、投票率が下がるのはなぜなのであろう。悪政転換にむけ、投票率が高まるように労働運動を活性化しようではないか。