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「福祉拡充と労働条件改善」署名を20万筆あつめ、成功させよう

国と大阪府にむけて、「福祉拡充と労働条件改善」の署名運動がはじまっている。署名運動を取りくむにあたり組合員から、(1)「署名運動にどれほどの効果があるのか」、(2)「福祉労働者の労働条件改善要求が利用者や住民の要求になり得るか」と、いたって基本的で重要な疑問と質問がよせられている。
福祉拡充の課題はあくまで社会的な要求であり、それを可能にする条件は憲法25条の立場にたって国や自治体の役割を発揮させることである。しかし 今の時代、仮に署名が1千万人単位に集まったとしても、政府や大阪府は簡単にはそれを取り上げはしないであろう。なぜなら、彼らは私たちのかかげる要求とはまったく別の施策をすすめながらも、選挙では"立派"に有権者に選ばれているのである。
国であれ自治体であれ選挙時のマスコミ調査では、有権者の福祉拡充を求める声は多数をしめている。この7月の参議院選挙のマスコミ調査でも、国民は「景気回復」と「福祉拡充」が高位をしめていた。にもかかわらず他方で、景気を冷えこませ福祉改悪をすすめる小泉内閣は高い支持率をほこっている。このような相反する世論であるかぎり、福祉拡充の実現を求めることはできない。
今回の署名運動は「福祉拡充」のほんものの世論をつくり広げる運動である。この点、目標と課題を明確にして、大きくかまえて取りくむ必要がある。
住民の福祉サービス向上と、福祉労働者の労働条件が直接的に結びついていることは、福祉労働者のだれもの実感である。住民への福祉サービスは労働者の毎日の仕事をつうじて体現しているのであり、この点で労働者の労働条件向上は福祉サービス拡充の必須条件である。
しかし、必須条件である福祉労働者の実態は、必ずしも住民に明らかになっていない。
署名運動では「黒書づくり」と結びつけ、福祉労働者自らの貧しい労働条件の実態について、リアルに責任と自信をもって住民に明らかにする必要があるのではあるまいか。